実務Q&A集

Q&A

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Q
出生時育児休業の取得日数について
A

●質問

会社で出生時育児休業を取得する男性社員がいます。本人からは31日休業の申出書が提出されました。

途中3日間、たまたま以前より予定している出張があるため勤務予定です。この場合、給付金は全日支給されますか?

 

●回答

出生時育児休業の給付対象期間は最大28日間です。会社への申出は2回まですることが出来ます。

今回の場合、申出を2回に分けて①開始日~出張前日、②出張終了日翌日~終了日、とすることで

全日給付金申請出来ると考えます。

なお、申出は2回まとめて申出が必要です。

Q
副業している社員の休日
A

●Question

当社は副業を解禁にしています。先日、ふと疑問に思ったですが、土曜日と日曜日に副業している者については

休日も勤務しているので休んでいないことになります。これって、違反なのでしょうか?

 

●Answer

違反ではないです。労働基準法第 38 条第1項により通算されるのは労働時間に関する規定であり、
休日に関する規定は通算されないため、労働者が自らの事業場の法定休日に他の使
用者の事業場において副業・兼業を行った場合においても、自らの事業場における
法定休日は確保したことになります。

ガイドラインにも当該記載がありました。

舟木事務所からのコメント

副業、兼業は最近よく質問を受けます。細かいところがいろいろ迷いますね。
Q
月60時間を超えて支払った残業代で月変!?
A

●質問

当社は中小企業です。2023年4月からの法改正で月60時間を超えた法定時間外残業に対して50%の割増率を支給することは知っています。この割増率で支払ったことにより社会保険の標準報酬が2等級以上上がった場合、随時改定(月変)の対象となるのでしょうか??

●回答

はい、随時改定の対象となります。

今回のケースは、「非固定的賃金が新設されたことによる賃金体系の変更」に該当し随時改定の対象となります。この場合、新設された月=起算月となり、以後続く3か月のいずれかの月において50%割増の残業代が支給されていて、標準報酬に2等級以上の変動があった場合、随時改定の対象となります。

 

参考:標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集

〇随時改定 問7-2

jireisyu.pdf (nenkin.go.jp)

 

Q
出向者しかいない会社の社保
A

Q 当社は、社長も含め全員が出向者となっている。健康保険は親会社の健康保険組合で、厚生年金も親会社

で加入している。この場合、労働保険の扱いはどうなるのか?

 

A 労働保険は、労災のみ出向先で加入します。雇用保険は、雇用元で加入するため

出向先で適用事業とする必要はありません。

舟木事務所からのコメント

出向者だけの会社というのもあります。この場合、給与支払が出向元となっているので
あれば、出向先では労災保険のみの加入、ということになります。
Q
月60時間超の時間外労働に休日労働は含む?
A

●質問

令和5年4月1日から中小企業でも月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率が50%に引き上げられますが、

その時間外労働時間60時間には休日労働の時間は含まれますか?

 

●回答

休日労働には、①法定休日(毎週1回の休日のこと)②法定外休日(①以外の休日のこと)があります。

時間外労働時間に含まれるのは、②法定外休日の労働時間のみで、①の法定休日に労働した時間については含まれません。

 

36協定もそうですが労働基準法は、時間外労働と休日労働を厳密に区別してカウントすることとしていますので、

法改正により割増賃金率が多様化するのでお気を付け下さい。

 

なお、割増賃金率50%は月の時間外労働時間の60時間超の部分に掛かるものです。

60時間以下の部分については、今まで通り25%となります。

 

厚生労働省からのリーフレットはこちら

https://www.mhlw.go.jp/content/000930914.pdf

 

詳細につきご不明な点はお気軽にお問い合わせください。

Q
育休復帰後、時短勤務する人は社会保険喪失??
A

●質問

社員10名の小さな会社です。昨年女性社員(正社員)が出産し育児休業を経て今年4月に復帰予定です。ただ、時短勤務制度を利用し、週28時間勤務となるとのこと。この場合、社会保険は喪失となりますか?

 

●回答

いえ、喪失しません。

国の育児短時間勤務制度を利用して、育児のために3歳までの子を育てる社員については、一時的に時間が短くなっただけであり、雇用形態の変更はないものとして社会保険の加入継続が認められています。

ただし、正社員→パート社員へ雇用形態が変わった等の場合は、随時改定(月変)または社会保険喪失となる可能性がありますのでご注意下さい。

Q
早退した日は傷病手当期間の初日に算入するのか
A

質問:当社の社員Aは、出勤しましたが体調がすぐれないということで、午後から病院で診察したところ

新型コロナに感染し、そのまま欠勤しています。傷病手当金は、受給するためには、待期3日間

が必要ですが、早退した日は初日としてカウントできるのでしょうか?

 

回答:はい、カウントできます。ただ、勤務時間後に発病した場合は、次の日から

カウントとなります。

舟木事務所からのコメント

待期の初日カウントの問題はよく聞かれます。就業時間内か外かで扱いが異なります。
Q
社員の雇用保険加入モレがあったがどうすればいいのか?
A

毎年、厚労省から自社の雇用保険加入者につき人数の

お知らせがハガキで来ます。もしも、雇用保険加入者と社員の人数が

合致しない場合、次のことが考えられます。

① 過去に退職した社員の喪失をしていない

② 入社した社員の手続きがモレている

いずれの場合も過去にさかのぼって手続きすることができます。

ただし、資格取得については、2年より前にさかのぼることもできますが、その際には

雇用保険料を徴収していた、という実績が必要です。具体的には賃金台帳を証拠書類として

添付します。

舟木事務所からのコメント

遡及取得は、ときどき起こります。定期的に加入者のチェックを
しておきたいものです。
Q
社員が副業する場合の留意点
A

●質問

当社のある社員Xから、家計がひっ迫しているため、副業をしたい、と申出があった。

当社は今まで副業を認めてこなかったが最近の風潮から認めないといけないのですよね?

社員に副業を認める場合の留意点を教えてください。

●回答

働き方改革の一環として、副業・兼業の推進があります。今後は副業・兼業は増加してくるものと推測します。

副業、兼業を推進する場合、厚生労働省からの指針が参考になります。労務管理上のポイントとしては

①労働時間は通算となるので、働き過ぎないように気を付ける

②社会保険は、2以上加入になるかもしれない。

③労災の補償時、報酬を合算する

などがあります。

☆ ご参照

https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000665413.pdf

Q
36協定の労働者代表が退職した場合
A

●質問

36協定を結んだ労働者代表が退職した場合、再度36協定を結ぶ必要はありますか?

 

●回答

いいえ、再締結する必要はありません。

労働者代表を選出する際の「過半数を代表する」という要件は、36協定を成立させるために必要な要件であって、36協定を結んだ全期間、有効にさせるための要件ではないからです。

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